産後うつは妊産婦の死亡原因1位。夫や周囲のサポートが予防・治療の鍵!

2017年10月16日育児/子育て育児/子育て, 原因, 対策, 文春, 治療, 産後うつ

「産後うつ」の問題について、文春オンラインに医療ジャーナリストの方が記載しています。

不倫問題ばかり書いているイメージの文春さんですが、オンライン版ではこんな記事も扱っているんですね。

 

日本の妊産婦死亡原因の1位は産後うつ・自殺

衝撃的なのはまずこの一文でした。

日本の妊産婦死亡の原因の1位は、自殺なのをご存知だろうか。

知りませんでした。驚きです。さらに記事では、産後うつで亡くなる方が東京でもこの10年で63人もいる。そして推計ですが全国では年間150名程度の人が産後うつで亡くなっているのではないかと言っています。

 東京都監察医務院などが昨年発表した調査で、東京23区で2005年から10年間に自殺で亡くなった妊産婦は計63人いた。この数字には、産後うつや、育児で悩んでいた母親が含まれている。産後うつに詳しい宗田聡医師(広尾レディース院長)は、「平均して都内で年間6人。これを単純に日本の人口の割合に当てはめれば、国内で年間に推計約150人の妊産婦が自殺していてもおかしくないということになります」と話す。2010年に日本テレビの女性アナウンサーが産後うつで自殺した事件を覚えている人もいるかもしれない。

また産後のケアサービスを提供するNPO法人マドレボニータ(東京)の2016年の調査では、産後2週~1年の間に産後うつに近い状況になった人(産後うつの診断を受けていない人も含む)が77%もいた。

「77%の人が産後うつに近い状態」って、近くに妊産婦がいないと本当かな?と思うくらい大きな数字だと思います。

しかし、この半年子育てをしてきて、この数字が嘘ではないと直感的に感じます。育休を取得し夫婦2人で子育てしているうちの家ですら、寝不足や疲れで精神的に参りそうになることがあるのに、いわんやワンオペで育児をしていたら、うつになるのは簡単に想像がつきます。

産後うつは夫や周囲のサポートで防げる!

そして記事はこうもいいます。

もともと抑うつや不安の症状は、女性の方が男性より2倍も出やすい上、産後の女性は一般女性と比べて出現率が10~15%と一般女性に比べて高い。「産後の女性はみんな、赤ちゃんが生まれて幸せいっぱい」というのは世間の間違ったイメージ

先日書いた記事では「子供がいる女性の方が幸福度が低い」という調査結果を紹介しました。その原因は(特に共働きの場合)女性に過剰に育児の負担がのしかかっている現状があるからでした。

そして、「育児支援サービスに満足している女性の幸福度は、子供がいない女性とかわらない」(通常の子供がいる女性よりも高い)という結果もありました。

今回の文春さんの記事では産後うつの原因は一般によく言われるホルモンバランスの変化だけではなく、人間関係や住環境など環境の変化も大きな原因のひとつであると言っています。

その上で、周囲のサポートがあれば産後うつの発生を予防できるともアドバイスしています。

見方を変えれば、産後うつは夫や家族、周囲のサポートがあれば予防・軽減・改善できるものです。産後の母親が体に受けているダメージの大きさを皆が理解し、母親は少なくとも産後1カ月しっかり休む、動いても授乳程度にできるように環境を整えることが大事です。

どちらの話も、出産・育児には社会や家族のサポートが非常に重要であることを示唆していると思います。

産後うつ発症リスクの高い時期に対策・サポートがない

しかし今の状況は最も発症リスクがある時期にケアが十分にできていません。

顕著に現れているのが、産後うつ発症ハイリスク期間と言われる産後2週から半年の時期に、母親への継続的なケアがほとんどないことだろう。出産するまでは定期的に妊婦健診が行われ、母親は医療とつながっている安心感がある。ところが、産後に退院すると(母子ともに健康状態に問題ないと医師が判断した場合)、医療機関とのつながりは切れる。

行政支援として検診がリスク期間中に2回、3回ありますが、継続的なサポートが乏しいのが問題だと認識されているようです。

ネウボラ事業の取り組み。政治家の不倫より大事なもの。

近年は行政もこのあたりは問題視していて、以下のような取り組みを始めています。

 国は、これまでの政策の反省から、2014年に「妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援」として「妊娠・出産包括支援モデル事業」をスタートさせた。目玉になっているのがフィンランドのネウボラ(相談の場)をモデルにした「子育て世代包括支援センター」の市町村への設置で、2020年度までに全国展開を目指している。高齢者サービスの「地域包括支援センター」の妊産婦版とも言える。

記事ではネウボラ事業の取り組みは良い試みだが、日本文化に馴染む形で取り込んでいくことが大事だとしています。

たしかに課題はまだまだありそうですが、こうした問題に取り組んでいただけるようになってきたのは素晴らしいことだと思います。

文春さんも政治家の不倫問題はもうお腹いっぱいなので、是非こうした取り組みを積極的に取り上げてください。素敵なセンテンススプリング砲を期待しております!

 

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